アメリカのカルロ・トラバーシ(Carlo Traversi) がヨセミテ・ヴァーナル滝近くにある世界最難のトラッドルートの一本・Magic Line(5.14c)を第4登しました。2016年からトライしていたルートです。
このルートはアメリカのロン・カウク(Ron Kauk) が 1996年に初登したラインで、指が入るか入らないかのシーム状のフィンガークラックで、ひたすら悪いレイバックが続くラインです。
初登したロンは、あらかじめギアをセットして登る、ピンクポイントのスタイルで登っていました。
その後、2016年にロンの息子であるロニー・カウク(Lonnie Kauk) が同じくピンクポイントで第 2登していましたが、2018年に登りながらギアをセットするレッドポイントのスタイルで再登しています。
そして、2019年にイギリスのヘイゼル・フィンドレイが第 3登しています。
グレードは、初登したロンは 5.14b を提唱していましたが、再登したロニーや過去にトライしたクライマーから 5.14c が提唱され、現在は 5.14c となっています。
カルロの説明によると、出だしに V11 のボルダリーな最初の核心があり、その後は 5.13+ のクラック、ノーハンドレストを挟んで V9 の第 2 の核心と続くようです。
天候、岩の状態、精神状態、パートナーすべてを揃えることが難しかったそうです。今回、カルロはトミー・カルドウェル(Tommy Caldwell) とトライしています。
カルロはこれまでにもヨセミテ最難トラッドラインの 1本、Meltdown(5.14c) を第 2登しています。
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