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ベイズ・ワイルダー(10)のレッド・リバー・ゴージュ・Southern Smoke(5.14c)完登動画

カテゴリー: 動画
アメリカのベイズ・ワイルダー(10/Bayes Wilder) がレッド・リバー・ゴージュの Southern Smoke(5.14c) をレッドポイントした時の動画。10歳での 5.14c の完登は最年少記録になります。これまではアダム・オンドラ(Adam Ondra) の 12歳が最年少でした。
ベイズは Southern Smoke を 3日間、5トライ(上部は Ultraperm(5.13d) と共通で、2トライで完登) で完登しています。134cm とまだまだ身長は子供ですが、過去にアシマ・シライシ(Ashima Shiraishi) が同程度の身長時にこのルートを完登しており、その記録も参考にしたとのことです。
ベイズは 2週間のツアーでレッド・リバー・ゴージュを訪れており、God's Own Stone(5.14a) や Ultraperm(5.13d)、The Madness(5.13c) などを完登しています。
ベイズは有名クライマーのマット・ワイルダー(Matt Wilder) の子供で、世界選手権での優勝経験もあるディディエ・ラブトゥ(Didier Raboutou) とロビン・アーベスフィールド(Robyn Erbesfield) 夫妻が主催する クライミングスクール・Team ABC に所属しています。
ベイズの父親、マット・ワイルダーのツアーレポート超訳。

ベイズと私はこの秋、レッド・リバー・ゴージュに 2週間滞在し、マヤ・エネ(11歳) とローガン・ チャン(11歳) という 2人の若いクライマーと合流しました。ベイズは5.13台の範囲はかなり慣れてきたところで、いくつかの限界プロジェクトにも挑戦しました。特に、Southern Smoke(5.14c) と Lucifer(5.14c) に挑戦したいと考えていました。これまでの彼の最高グレードは 5.14a でしたが、小さな子供にとってグレードは必ずしも最良の指標ではありません(彼は 135cmしかありません)。通常、彼にとってのクライミングは、リーチの問題からグレードが示すよりもかなりハードなものですが、時にはもう少し簡単に感じることもあります。この 2つのルートでは、アシマ・シライシをはじめとする若いクライマーが登っており、当時のアシマ・シライシは現在のベイズに最も近いサイズでした。
ベイズは最初の 1週間、雨と湿気に見舞われながらも、レッド・リバー・ゴージュでのクライミングのリズムを思い出していきました。友人のローガンが Forty Ounces of Justice(5.13a) 、Convicted(5.13a)、Skin Boat(5.13a) を 1日でオンサイトしたことに触発されて、ベイズはこれらのルートをそれぞれ 2トライで登りました。2週目のはじめ、ベイズはレスト日の後に Southern Smoke を登ることに決めました。Southern Smoke を選んだのは、ルシファーの壁よりも特徴があり、中間部のリーチが必要な箇所でも多様なムーブが選択できたからです。ベイズはルートの前半は落ちずに登れるようになりましたが、彼には無理だと思われるセクションもいくつかありました。最初のトライでかなり落胆した彼は、別のルートに焦点を移そうと考えていました。そこで彼は、Southern Smoke と同じ終了点であるクラシックな 5.13d の Ultraperm にトライすることにしました。ムーブを確認した後、2度目のトライでルートを完登しました。
ベイズは Ultraperm での経験から、Southern Smoke への興味を新たにしました。彼は Southern Smoke の最終セクションを登れる自信があったので、ルートは最初のトライで登れなかった 2つの核心部が鍵になる可能性が高くなりました。彼は Southern Smoke へのトライを続けることを決意しましたが、その前に目標としていた他のいくつかのルートを完登したいと考えていました。Ultraperm を登った翌日、ベイズと友人のマヤは、Motherlodeエリアで The Madness(5.13c) をレッドポイント、Flour Power(5.13b) をフラッシュし、素晴らしい一日を過ごしました。これで、前日のハロウィンで、子供たちが Trick or Treat をできなかったことの埋め合わせができたかもしれませんが、違いました。レスト日の後、ベイズは Gold Coastエリアに出かけ、God's Own Stone(5.14a) をレッドポイントしました。この日は 3トライで完登しましたが、彼は1年前にも一度トライしています。
ツアーも残り3日となり、ベイズは Southern Smoke に戻りました。その日の最初のトライで、彼は以前に解決していなかった 2つの核心を解決しました。どちらも難易度の高い、成功確率の低いムーブを必要とするシークエンスでしたが、ムーブをこなすことは可能でした。レストしながら、マヤがこの日の最初のトライで Ultreperm をレッドポイントしたのを見ていました。マヤの成功に触発され、彼は次のトライを地面から続けて登ることを決めました。彼は最初の核心の途中で落ちてしまいました。彼は最初の核心のムーブを改良し、キーとなるヒールフックを見つけて、このシークエンスをよりスムーズで確実なものにしました。しかし、2日目の終わりだったので、ルートの上部をすべて登るには疲れすぎていました。レスト日が必要でした。
最終日に向けて、ベイズは Southern Smoke で賭けに出るか、それとも登れる可能性が高い他のルートにエネルギーを注ぐか迷っていました。しかし、前日の疲れた状態でのトライで十分にモチベーションが上がったので、フレッシュな状態でトライに戻る価値があると感じていました。最終日、Bob Marley のエリアに向かい、Southern Smoke での最終日のトライの準備をしました。最初のトライではとても力強くスムーズに見えましたが、手がかじかんで 2つ目の核心で落ちてしまいました。右手で悪いポケットを握った状態から左手でスロープ状のカチをランジで取りに行く箇所でした。手が温まった後、このセクションを再トライして彼は 2番目の核心を解決し、ルートの最後まで登り切りました。この時点で、このルートは彼にとって非常にやりやすいものに思えましたが、その長さと難しさを考えると、おそらく彼の体力はあと 1回頑張るだけのものだったと思います。私はすでに、もし次のトライで登れなかったら、プロジェクトを完登するためにレッド・リバー・ゴージュにまた来る方法を考え始めていました。
ベイズは自分の能力に自信を持っていたので、もう 1度レッドポイントを狙ってトライしました。前半は前回のようにスムーズにはいきませんでしたが、第 2の核心下ではまだ手はかじかまず、岩の感触は手にありました。彼は第2の核心に突入し、すべてのムーブを完璧にこなしました。Ultraperm にリンクする次のセクションでは、ベイズが間違ったボルトにクリップしそうになり、ロープと岩の間に足を入れてしまい、見ている人をハラハラさせました。しかし、彼は驚くほど冷静で、必要に応じてレストしながら、自信を持ってルートを登り続けました。そして、ものすごい集中力で Ultraperm の最後のカチセクションに入り、終了点のガバに向かって力強く登っていきました。彼は最後まで登って終了点にクリップし、喜びの声を上げました。素晴らしい成果と、かっこいい瞬間でした。

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