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アレックス・オノルドのエル・キャピタン フリーソロ インタビュー

カテゴリー: その他
Alex Honnold - El Cap Free Solo Interview (Rock&Ice)
On June 3, Alex Honnold completed the first-ever free solo of El Capitan in Yosemite, California--one of the greatest climbing feats in history. He climbed the Huber brothers' Freerider (5.12d), a popular 3,000-foot route on the Southwest Face of El Cap, ropeless, in 3 hours 56 minutes.

"I don't think it's really hit me yet," Honnold says. "I'm so freakin' tired now."

Rock and Ice talked with Honnold on the phone, while he was on the summit of El Cap yesterday--where there is surprisingly good cell service, he says--to hear more about the experience:
6/3 に世界初となる、ヨセミテ・エルキャピタンのフリーライダー(37ピッチ / 5.12d) のフリーソロをした、アレックス・オノルド(Alex Honnold) のインタビュー。ほんの一部ではありますが、Enduro Corner 付近の動画も公開されています。
以下、インタビュー超訳。
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- まず最初に、本当におめでとう。今回の登攀には本当に驚かされたよ。

ありがとう。いやー、本当に素晴らしかった。まだちょっと興奮している。
- エルキャプのフリーソロについてはいつ頃から計画してたの?

2009年にハーフドームのフリーソロをしてから何度か考えていた。だけどその頃はできるとは思っていなかった。だから、真剣に考え始めたのはここ 2-3年かな。本当に可能だと思えるくらいに思い詰めていった。
- 登るにあたって、何か準備はした? フリーライダーを何度も何度も登ったの?

いや、何度もは登ってないよ。準備のために核心ピッチだけを何度かトライしたくらい。フリーライダーの全ピッチを登ることは本当に時間がかかるし、疲れるからね。ほとんどのピッチは 5.10台だし、そんなピッチを何度も何度も登る必要はないかな。

懸垂下降してロープにぶら下がることで、実際に、核心ムーブの最良のシーケンスを見つけられた。わかるでしょ? 同じムーブを繰り返して練習できた。もし、本番のために、下から上まで通して登っていたら、核心のムーブは毎回一度しかできないし、ベストなシーケンスを見つけることもできないよ。
- 結局、どのくらいの時間を準備のためにルート上で使ったの?

うーん、わかんない。日記を見てみようか。ここ 2ヶ月ほどはヨセミテで過ごしている。去年の秋も 2ヶ月位ここにいた。だから 4-5ヶ月はここにいたけど、ヨセミテの他のプロジェクトでも時間を使っている。それでも間違いなく、一番注力していた。
- 本番の前には神経質になったりしたの?

それほど神経質にはなってないよ。慎重にならないといけない箇所は少ししかないということはわかっていたからね。怖がることもなかった。もし緊張してたら、できなかったと思うよ。
- いつやるのかは、あらかじめ日を決めていたの? それとも、明日がその日かなと感じられるまで待ってたの?

実際にはどうだったんだろう。準備は 1週間前に終わっていたんだけど、その後雨が降ってしまって、ルートの状態が変わっていないかを確認しに登りたかったんだけど、できなかったから、気分はあまり良くなかった。クライミングの大部分は精神面だからね。

フリーソロみたいなクライミングはメンタルが重要だから、しっかり準備をしただけでは十分じゃない。実際、前日には母親とボルダリングやハイキングに行ってる。通常の感覚でクライミングの日を迎えたかったので、レスト明けにはやらなかった。だから本番の前日はレストにはしていない。できるだけ普段通りで行きたかったからね。
- クライミング中はどうだったの? 何か驚いたことはあった?

クライミング中は特に変わったことはなかったかな。すべてが順調だった。集中しないといけない箇所は少ししかないし、それも前もってわかっていたからね。だけど、うまくできたことには驚いている。本当に良かった。
- 具体的に注意していた箇所はどの辺?

ルートの最初の方に出てくる、2番目のスラブのピッチ。だから、そこは集中した。あとは V7 くらいのボルダーセクションがある核心ピッチ。そこも集中できた。本当にほとんどの箇所をいい感じでこなせた。
- クライミング自体は 4時間で終わると予想してたの?

トミー・コールドウェルと数週間前に飛ばして登った時は 5時間半で登れたので、だいたい 5時間台で登れると思っていた。だけど、ロープがなかったので、余分な重さやロープの引っ掛かりもなかったので、楽に感じた。早く行けるようになれば、気分も良くなる。本当に楽しかった。全てが理想的だった。
- 登ってから何かした?

ジミー・チンとチャイ・ヴァザリエリが、今回のクライミングを撮影していたので、懸垂してルートを戻りながら、撮影のときに使ったフィックスロープの回収などをした。そんな感じだけど、たくさんのインタビューの依頼があって、今は忙しい。
- フリーソロをしているときにカメラで撮られているって変な感じはしない?

一般的に言うと変かもしれないけど、彼らとは何年も一緒に活動しているので、壁の中にいても快適だった。核心にはリモートで操作できるカメラをセットしていたしね。だから、核心部には誰もいなかった。ほとんどの箇所で、自分自身をしっかり認識できていた。

実際に今回の登った映像を見ると非常にわくわくする。準備期間中にも、彼らとはたくさんのフリーソロの映像を取ったし、まだ見ていない写真もある。だから一緒に見るのが楽しみ。彼らは素晴らしい仕事をするし、映像全体も素晴らしい作品になってると思う。
- 今回のクライミングに対して、クライミングのコミュニティや主流のメディアでは、これまでで最高の偉業と言ってるけど、それはフリーソロを推奨していると非難している動きもある。そういった世界の反応はどう感じる?

一般にオンライン上でそういった話がどう広がっていくかは特に気にしてない。エルキャプのフリーソロは本当に自分がやりたかったことなんで。

面白いことに、実際にエルキャプのフリーソロをするまで、クライミングで一番かっこいいことはエルキャプのフリーソロだと思っていた。自分がやったことをクライミングでの頂点なんて話を今すると、うざったい感じに聞こえるけど、本当にクライミングでできる最大限のこと。長い間の夢だった。ただ、今となってはそこまで大変なことだとは思っていない。
- 今回のフリーソロを上回る偉業ってあると思う?

たぶん、将来的には誰かしらが上回ることをすると思う。ただ、どんなのかはわからない。どんなクライミングがこれ以上の偉業なのかも不明。何かできることってある? エルキャプ以外の壁でこんなことはできる?
- 今回のフリーソロの実感が湧くまでには数日かかると思うけど、今回のクライミングがアレックスの中で何かを変えた?

うん、たぶんまだ早すぎる。時間が経てば、もし何かが変わっていたらわかると思う。特に今は変化を感じていない。

エルキャプのフリーソロは自分にとっては長年の夢だった。だけど、以前からそんなにハードなクライミングはしていない。これまでの数ヶ月と同様に、健康的な食事を取り、トレーニングをし、いい感じで過ごしていた。これからの自分のクライミングにどんな影響があり、何が起きるのかを見るのは本当に楽しみ。
- 全体的にどんな学びがあった?

一見不可能な目標を持っても、細かく断片に分け、1つずつ処理して行けということかな。あと結果については考えない。
- 次は何?

今はスポートクライミングが楽しいので、フリーソロではなく、また普通のクライミングに戻るかな。幾つかのビッグウォールをトライしに、数ヶ月間アラスカに行くつもり。希望としてはずーっと雪が降って、テントの中で座って本を読んでられたらいいな。クライミングは無しで(笑)。どうなるかな。楽しみ。
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別のインタビューでは、スポートルートの 5.14d を登ることが次の目標とも答えており、しばらくはスポートに専念するようです。

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